アメリカシロヒトリについて
アメリカシロヒトリは、毒針毛を持たないため人に直接的な被害はほとんどありませんが、幼虫時に樹木の葉を食害し、建物や洗濯物に付着する不快害虫です。
なお、町では町有地以外のアメリカシロヒトリの駆除は行っておりません。個人の土地に関しては、所有者によりご対応いただきますようお願いいたします。
目次
生態と特徴
体形
幼虫
- 30ミリメートル前後の円筒形
- 頭部が黒色
- 胴部は淡黄色
- 成長により灰黒色を帯びる
成虫
- オスは約14~15ミリメートル
- メスは約15~16ミリメートル
- 全体的に白色
- 翅(はね)に多数の灰黒点
生態
- 卵は葉の裏に数百個産み付けられる。(1週間程度で孵化)
- クモの巣に似た白色毛で覆われる。
- 幼虫初期は糸を張って集団で生活する。
- 集団生活の後、分散して葉の食害や家屋壁面を這う行動を始める。
- 樹幹の割れ目や樹皮の隙間、エアコンの室外機の影などでサナギとなり越冬する。
被害を受ける植物
主にサクラ、クルミ、ウメ、カキ、ヤナギ、プラタナスなど食害される植物は100種類以上と言われています。
食害されると葉が枯れたような状態となります。
発生時期
年2回下表の時期に発生しますが、気象状況などにより変動することがあります。
化期 | 時期 | 備考 |
1化期 | 6月上旬~7月中旬 | |
2化期 | 8月上旬~9月中旬 | 特に被害が大きい。 |
駆除
駆除は早期に行うことが好ましいです。自宅の樹木をこまめに確認したり、近所で声をかけ合うことが早期発見につながります。
なお、所有している樹木の管理が難しい場合は伐採の検討も必要です。
自ら駆除を行う場合
薬剤を使わない方法
孵化直後に集団生活している時期に被害葉を見つけ出して枝や葉を取り除き踏みつぶします。
この方法が薬剤を使わず、最も自然にやさしい駆除方法と言われています。
薬剤を使う方法
スミチオン、オルトランが一般的に用いられる薬剤ですが、発生が小規模な場合は殺虫スプレーをかけるだけでも効果があります。
なお、薬剤を散布する際は飛散に注意し、人、動物、作物、洗濯物などに危害を及ぼさないように注意してください。
薬剤の使用方法がわからない場合は販売店などに尋ねましょう。
自ら駆除を行うことが難しい場合
害虫駆除事業者へ依頼することや地域へ相談することを検討しましょう。
噴霧器の貸出
町では、自治会などが地域で一斉駆除を行う際、噴霧器の貸出についてご相談をお受けします。
なお、予約の先着順や公共事業を優先するため希望日に貸し出せないことがありますのでご了承ください。