校長あいさつ

校長あいさつ

校 長  小原 賢

 
 矢巾東小学校は,急激な児童数の増加による煙山小学校のマンモス化を解消するため,煙山小学校4学区(245名)と徳田小学校4学区(256名)を分離統合し,平成16年4月1日に開校した学校です。矢巾町としては6番目の学校(小学校では4番目)です。令和6年度は,開校21年目となります。

 本学区は,矢幅駅の北東に位置し,盛岡市と隣接する豊かな田園が広がる農村地帯です。学区内には町内最大のショッピングセンターがあり,その一帯は銀行や郵便局,医院等も集中し,活況を呈しています。児童数は増加傾向でしたが,ここ数年,ピーク時630名の在籍児童数も減少傾向に転じ,ここ最近は,450名を下回る人数で推移しています。

 平成23年に「医学」「歯学」「薬学」の医療系三学部を同一キャンパスに設置した「医療系総合大学」の岩手医科大学キャンパスが開設され,平成29年度に医大附属病院敷地北側に本校に隣接するかたちで,「岩手県立療育センター」及び「岩手県立となん支援学校」が移転しました。平成31年には,岩手医科大学附属病院も移転し,商業施設や宿泊施設が建設されるなど,学校周辺の環境が激変する中で,家庭及び地域の生活環境の変化等に伴う諸問題への柔軟な対応に迫られてくると考えます。

 本校の保護者の教育に関する関心は高く,学校教育活動へも協力的であり,PTA活動も充実したものとなっています。特にも有志による「おやじの会」も伝統的に続けられ,その活動の輪を広めています。

 学校で子ども達は,開校の精神である【進取・創造・連帯】をもとに,「新しい自分を創る」を合言葉として学校教育目標「かしこく心豊かでたくましい子」を目指して,明るく元気に学校生活を送っています。今年度も昨年度同様、まなびフェストを知・徳・体それぞれ一つに絞り焦点化することで,より目標達成を目指した取組を実践します。今年度は学びフェストをもとに学校と地域がめざす子どもの姿を共有し、協働して子どもたちの育成に取り組みたいと考えています。

 学校施設の特色としては,エコスクールとしての設備が整えられていることがあげられます。屋上にはソーラーパネル,正門傍には簡易風力発電のプロペラが設置されています。校舎1階地下には,雨水を貯めて水洗トイレで使用する貯水槽も設置されています。放課後の児童の居場所としての児童館が,渡り廊下で結ばれた棟続きにあり,行政管轄の枠を越えたモデル校として県内外から注目されています。

 これまでの教育実践を振り返ると,平成18年10月31日には,「主体的に学ぶ児童の育成をめざして-エネルギー・環境学習における体験的な活動をとおして-」と題し,学校公開研究会を開催しました。平成19年度からは,エネルギー・環境学習に加え,国語と算数の研究にも着手し,基礎・基本の確実な定着を目指して研究実践に取り組み,一定の成果をあげました。平成22年度からは,理科・生活科の研究に取り組み,平成24年11月8日(木)に学校公開を開催しました。また,平成25年10月19日(土)に開催された創立10周年記念式典,祝賀会を経て,平成27年度と平成28年度の2年間は国立教育政策研究所による理科の研究指定を受け,「観察・実験の結果から考察し結論を導くための効果的な指導方法の研究」-考えを深める場面での「協働的な学び」を重視した授業づくりを通して-と題し,実践研究に取り組んできました。

 今年度はさらに,矢巾北中学校区の3校(矢巾北中学校 煙山小学校 矢巾東小学校)でめざす子どもの姿を共有し,より主体的で対話的な深い学びの構築をめざし,授業改善に取り組んでいきたいと考えております。

 開校から21年目,12年間を1サイクルとすると9年目にあたる今年度,新しくなった矢巾町教育振興計画のもと,小中学校の9年間で子どもたちをどう育て,「人づくり」を進めていくのか長期的な視野を大切にしながら,時代のニーズ,地域の願いに寄り沿い,子どもたちの笑顔がかがやく学校をめざし,新たな一歩を踏み出していきたいと思います。

矢巾東小学校

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